ダンベルプレスの効果・方法・注意点

ダンベルトレーニング

ダンベルプレスを徹底解説!!

ダンベルプレスはダンベルトレーニングの中でも、特に人気のあるトレーニングの一つです。

その人気の理由は、大胸筋を効果的に鍛えるだけでなく、その他多くの筋肉を同時に強化できる点にあります。

今回は、ダンベルプレスの効果・方法・注意点について解説していきたいと思います。

ダンベルプレスの特徴と効果

ダンベルプレスはダンベルを使った大胸筋の代表的なトレーニングの一つです。

動作的には、フラットベンチに仰向けに寝て、ダンベルを胸の前で上げ下げするプレス運動となります。

大胸筋(特に大胸筋中部)だけでなく、三角筋前部)、上腕三頭筋)など、複合的に鍛えることができる多関節運動(コンパウンド種目)です。

バーベルのベンチプレスと異なる点は、左右のウエイトが独立しているため、それぞれバランスをとりながら理想の軌道を描く必要があります。

そのため、主動筋以外にも多くの筋肉が補助として動員されます。

また、左右独立しているため、可動域を大きく取れることもメリットとして挙げられます。

半面、バーバルベンチプレスと比べて、扱える重量が落ちる傾向にあります。

また、ダンベルをコントロールし、正しいフォームを身につけるには、ある程度の訓練が必要となります。

まずは軽い重量で、理想的なフォームで行えるようになってから、徐々に重量を上げていきましょう。

ダンベルプレスの方法

スタートポジション

1. フラットベンチに座り両手でダンベルを持ちます。

2. 仰向けにベンチに寝て、肘を伸ばした状態でダンベルを胸の上に持ち上げます。

オンザニー(ニートス)についてはこちらをご参照ください。

ダンベルトレーニング 【準備からオンザニーの習得まで】

3. 肩甲骨を寄せて下げるように胸を張ります。

4. 両足、お尻、上背部、後頭部を床やベンチにつけて、しっかりと体を安定させます。

実施

5. 肘を曲げてダンベルを下ろす

息を吸いながら、肘を曲げてダンベルをゆっくりと下ろしていきます。

下ろすときは、肩に過度な負担がかからないように脇は開きすぎないようにしましょう。

また、可動域は大きく、ダンベルはできるだけ深く降ろすようにしましょう。

6. ダンベルを上げる

息を吐きながら、ダンベルを押し上げていきます。

胸の筋肉の収縮を意識しつつ、肩がすくまないように肩を下げた状態を保つようにしましょう。

トレーニングベンチがない場合(フロアプレス)

トレーニングベンチがない場合、床に直接寝た状態でもダンベルプレスを行うことができます。

ダンベルを下ろすときは肘が床につくギリギリまで下ろすようにしましょう。

可動域を大きく取れないため、効果的にストレッチを得ることができないというデメリットはありますが、関節にかかる負担を軽減できるというメリットもあります。

ダンベルプレスの注意点

ウォームアップとストレッチ

ダンベルプレスは可動域を広く取ることができ、特に筋肉の成長に重要なストレッチポジションでの負荷を得やすいというメリットがあります。

反面、広い可動域が故に無理なストレスが加わるとケガのリスクが高まる恐れもあります。

ケガを防ぐためにも、メインセットに入る前に肩、胸、腕をウォームアップしておくことをお勧めします。

ウォームアップとしては、軽い重量で数セット、大きく可動域を使った ”動的ストレッチ” を取り入れるといいでしょう

可動域を大きく取れるという、ダンベルプレスのメリットも最大限に生かすこともできます。

トレーニング後や入浴後には、肩や胸の ”静的ストレッチ” を行い、筋肉を柔軟に保つようにしましょう。

胸を張って肩を落とす(肩甲骨を寄せて下げる)

スタートポジションでは、胸を張って肩を落とす肩甲骨を寄せて下げる)感覚で胸を張ります。

肩甲骨の動きで言うと下方回旋となります。

また、スタートポジションで作った肩甲骨を寄せた状態は、トレーニング中は常に保つようにします。

肩甲骨を寄せて胸を張ることで、肘を曲げてダンベルを降ろした時に大胸筋にしっかりストレッチをかけることができ、大胸筋に効果的に負荷をかけることができます。

また、肩甲骨を下げることで脇が過度に開くのを防ぎ、安定した動きとなります。

ダンベルの持ち方

親指の付け根(母指球・小指球)にダンベルのシャフトが当たるように乗せると手首への負担が少なくて済みます。

シャフトを真横に握るのではなく小指側を少し下げるように斜めに握るといいでしょう。

ダンベルを「ハの字」で構えるとより自然な体勢となります。

手首は握りこみすぎない、寝かせすぎないようにしましょう。

体を安定させる

両足お尻上背部後頭部を床やベンチにつけて、しっかりと体を安定させます

両足裏を地面につけてしっかりと踏ん張り、脚とお尻の力で身体を頭側へ押し上げ、背中で軽くアーチを作るようにすると、胸の張りを保ちやすく、体勢も安定します。

ダンベルを下ろすときは、脇を軽く閉じた状態で下ろす

脇を軽く閉じる理由には、以下の点があげられます。

肩関節のケガ防止

肩関節は可動域が広い反面、安定性が悪くケガの発生が高い部位です。

ダンベルを下ろすときに、肘が開きすぎる(脇の角度が90度に近い状態である)と肩関節や回旋筋群(ローテーターカフ)に過度な負担がかかり、ケガや損傷のリスクが増加します。

脇を適度に閉じ、肩関節に無理な負担がかからない様にしましょう。

ローテーターカフとは

ローテーターカフは以下の4つの筋肉で構成されています。

1.棘上筋

2.棘下筋

3.小円筋

4.肩甲下筋

これらの筋肉は肩甲骨から上腕骨に付着しており、肩関節の動きと安定性を保つ役割を果たしています。

ローテーターカフは肩の様々な動きを制御し、特に肩を回転させる動作や上腕を持ち上げる動作において重要です。

この筋肉群がしっかりと機能することで、肩関節の怪我を防ぎ、スポーツや日常生活の動きを支えます。

自然な動作と動作の安定性

脇を過度に開かないことで、ダンベルプレスの動作がより自然な形となり、全体的な動作が安定し、重量をコントロールしやすくなります。

また、無理な動作を行わないことで、関節や筋肉への負担が軽減されます。

安定したフォームは、効果的なトレーニングとケガの防止に不可欠です。

力の伝達の最適化

脇を適度に脇を閉じることで、力の伝達がスムーズになり、より効率的に筋力を発揮できます。

胸筋、肩、上腕三頭筋が最大限に力を発揮し、総合的にバランスの取れたトレーニングが可能となります。

これらの理由から、ダンベルプレスを行う際には、脇を適度に閉じて行うことが推奨されます

では、脇の角度はどれくらいの角度がよいのかというと、目安としては45~60度程度ということもできますが、 人はそれぞれ異なった筋質・骨格・関節の柔軟さを持ち合わせているので、一括りにできないところではあります。

立位でもいいので、ダンベルプレスのボトムポジションの感覚で肘を曲げて、肘を肩のラインより後ろに引いた姿勢をとり、その状態で脇を広げれるだけ広げてみてください。

そこが可動域を最大に取ったときの、負担の少ない脇の角度の限界と言えます。

少なくとも、その角度より脇は開かないようにしましょう。

ダンベルを下ろす位置の目安としては、バストトップからやや下側の範囲とするといいでしょう。

前腕の角度

前腕は床と垂直となるようにします。

前腕が倒れてしまうと、ダンベルを支えるため余分な力を使うことになります。

前腕を前後左右に倒さず、余分な力を使わずに保持できるポジションを保つようにしましょう。

ダンベルの軌道

トップでは肩関節の真上となるように、内側へ少し弧を描くように押し上げます。

それ以上内側に寄せても、横方向への負荷はかかりませんのであまり意味はありません。

ダンベルが大きくて肩関節の上まで寄せるとダンベル同士がぶつかってしまう場合は、ダンベルを縦持ちにするなどの工夫を行なうといいでしょう。

ボトム(最も深くダンベルをおろした状態)

大胸筋にしっかりストレッチをかけるように、肩の位置よりも肘が下にくるまで、ダンベルは深く降ろすようにしましょう。

このストレッチポジションでの負荷は、筋肉を成長させるうえで非常に重要な要素となります

トップ(ダンベルをあげた状態)

トップではダンベルの重心が肩関節の真上となりようにします。

肘を完全に伸ばすと関節がロックしてしまい負荷が抜けてしまいます。

ひじが伸びきる直前で動作を切り返すことで、筋肉に継続的な負荷をかけることができます。

また、ダンベルを持ち上げる際には、肩がすくまないように肩を下げ、背中のブリッジは崩さないようにしましょう。

呼吸の調整

適切な呼吸は力を発揮しやすくし、安定性を高めます。

呼吸はダンベルの動きに合わせて行います。

ダンベルを下すときに息を吸い上げるときに息を吐きます

トレーニング中は呼吸を止めないようにしましょう。

呼吸を止めると血圧が上昇し、心臓や血管に負荷がかかる恐れがあります。

適切な重量選び

ダンベルトレーニングは左右それぞれでバランスを取らなければならないため、安全にトレーニングを行うためにもフォームには気を付けるようにしましょう。

特に初心者はフォームを覚えるまでは、確実にコントロールできる範囲の重量を選びましょう

フォームが崩れると怪我の原因となります。

ダンベルプレスからベンチプレスへの換算式

ちなみに、ダンベルプレスからベンチプレスの使用重量の推測値を算出する換算式があります。

ダンベルプレスからベンチプレスへの換算式

ダンベルプレス(片手の重量)×2.4=ベンチプレスの重量

使用例

ダンベルプレスからベンチプレスの使用重量の推測

片手30㎏でダンベルプレス×10回行う場合、

30×2.4=72kg

つまり、72㎏のベンチプレス×10回に匹敵するということになります。

ベンチプレスからダンベルプレスの使用重量の推測

逆に、ベンチプレスの重量からダンベルプレスの適正重量を計算することもできます。

例えば、いつも60㎏でベンチプレス×10回でセットを組んでいる。

ダンベルプレスをしたいが、どれくらいの重量で行うのが適正か?

換算式を用いると60÷2.4=25となり、『ダンベルプレスでは片手25㎏×10回で行うと同等の負荷となる』という計算ができます。

ダンベルプレスからベンチプレスの最大出力(1RM)重量の予測

例えば、①の片手30㎏でダンベルプレス×10回が全力を出した結果だった場合、72㎏のベンチプレス×10回に匹敵するということになります。

RM換算からベンチプレスの最大出力(1RM)重量は約90㎏となります。

RM換算表についてはこちらを参照ください ⇒ RM換算表を活用する

ただし、ダンベルプレスは可動域も大きく、フォームによるブレも大きくなりますので、あくまでも参考値程度に利用するといいでしょう。

まとめ

ダンベルプレスは、大胸筋を強化するための非常に効果的なトレーニングです。

ダンベルで胸を鍛える場合は、まず最初にマスターしておきたい種目です

まずは、ダンベルプレスをしっかり行えるようになってから、インクラインダンベルプレス、デクラインダンベルプレス、ダンベルフライなど、他の種目にもチャレンジしていきましょう。

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