今回から数回にわたり、筋トレを始めたばかりの方や、これから始めようと考えている方が抱きがちな疑問について、Q&A形式でご紹介・回答していきたいと思います。
ここでの内容はあくまで私個人の見解に基づくものですので、すべての方に当てはまるとは限りませんが、ご興味のある方はぜひご覧ください。
Q-1.筋トレを始めたいが、何から手をつけていいか分からない
A.「どの方法が合うか」は人それぞれの性格や考え方によって変わります。
パーソナルトレーニングを受けてプロの力を借りるのも有効な選択肢です。
正しいフォームや知識を身につけることで、無駄な遠回りをせずに成果へと近づくことができます。
一方で、「自分で試行錯誤しながら取り組むのが楽しい」という人もいます。
そういう方は、自分のペースで少しずつ続けていくことが、長く習慣化するコツになります。
正解は一つではありませんが、個人的なおすすめのステップは以下の通りです。
筋トレ初心者にオススメの4ステップ
ステップ1.筋トレの目的と目標を整理する
例:痩せたい、筋肉を大きくしたい、体力をつけたい など
ステップ2.自宅で自重トレーニングを始めてみる
腕立て、スクワット、プランクなど。器具がなくてもOK
ステップ3.1回券で使える公営トレーニング室を試してみる
費用も安く、器具やマシンに触れることができます
ステップ4.続けられそうなら以下のどちらかを選ぶ
①定期券を購入して継続的にトレーニング室を利用 or ジムへ入会
②自宅トレーニングでのトレーニング環境を整える
【解説】
ステップ1.
筋トレの目的と目標を整理する
まずは、筋トレを始める目的と目標を整理しておきましょう。
たとえば、以下のような目的が考えられます。
- 体重を減らしたい(ダイエット)
- 筋肉量を増やしたい(筋肥大)
- バランスの取れた引き締まった体になりたい(ボディメイク)
- 健康維持や体力向上
- ストレス解消
- コンテスト出場を目指す など
目的によって、食事内容やトレーニングのアプローチが大きく変わってきます。
目標は途中で変わっても構いませんが、その都度、トレーニング内容や食事を見直すことが大切です。
ただし、あまり頻繁に目標を変えてしまうと、結果が出にくくなるため、ある程度の期間は一つの目標に集中して取り組むことが成果への近道になります。
目的がはっきりしていると、モチベーションも維持しやすくなります。
ステップ2.
まずは自宅で自重トレーニングから始める
自重トレーニングのメリットは、特別な道具を必要としない種目が多いことが挙げられます。
まずは自分が筋トレに向いているか、続けられそうか判断するために、気軽に始められる自重トレーニングから始めてみましょう。
代表的な自重トレーニング
- 腕立て伏せ(胸・腕)
- スクワット(脚・臀部)
- クランチ(腹筋)
- バックエクステンション(背筋) など
ステップ3.
1日券の使えるトレーニング室を利用してみる
自治体が運営しているトレーニング施設のような、1回券が使えるトレーニング室の利用を検討してみてください。
地域にもよりますが、住民やその地域に勤めている人なら、会員にならなくても1回数百円程度で使えるところが多いようです。
フリーウエイトコーナーがなかったり、マシンの台数が少なかったりと、やや使い勝手の悪さを感じることもあるかもしれませんが、雰囲気や感覚をつかむには十分です。
また比較的大きな施設では、フリーウエイトコーナーやウエイトリフティングができるコーナーなどを備えているところもあります。
物足りなければ、調べて探してみてもいいでしょう。
できれば、ダンベルやスミスマシンが備わっている施設を利用するのがおすすめです。
ステップ4.
ジムへ通うか、自宅で筋トレを続けるか検討する
トレーニングを続けたいと感じたら、
- トレーニング室の定期券を購入する
- スポーツジムに入会する
- 自宅に必要な器具をそろえて環境を整える
といった選択肢を検討しましょう。
ジムの方が設備は整っていますが、通う時間や費用がかかります。
一方、自宅は用意できる器具は限られるものの、時間の制約が少なく、自分のペースで続けやすいというメリットがあります。
トレーニング室を利用した経験があれば、「どんな器具が必要か」も見えてくるでしょう。
たとえば、
- ダンベル
- トレーニングベンチ
- チンニングバー(懸垂)
などがあると、自宅でもある程度負荷の高いトレーニングが可能になります。
自重トレーニングが中心であれば、基本的には自宅で十分ですが、マシンやバーベルを用いた本格的なトレーニングを行いたい場合は、ジムに通うべきでしょう。
ジムの方が自分に合っていると感じた場合は、トレーニング室の定期券購入やジム入会へ進みます。
トレーニングの頻度にもよりますが、ずっと1回券で続けるには、やはりコストパフォーマンスが悪くなります。
一方で、自宅でトレーニングを続ける場合は、目的やトレーニング内容に応じた環境づくりが必要です。
ダンベルは必要か? トレーニングベンチは必要か? 自分が思い描くトレーニングに必要な器具も、トレーニング室の利用経験があれば、判断がつきやすいことでしょう。
基本は家でトレーニングを行い、気分転換や刺激がほしいときに1回券を使ってトレーニングルームを利用するなど、ハイブリッドなバリエーションを持つのもいいでしょう。
筋トレは、無理のない範囲で継続を優先することが大切です。
身体的・経済的・時間的にも負担の少ないところから徐々に始め、自分のペースで徐々に習慣化していくことが、継続と成果につながります。
Q-2. ジムに通う時間がない、ジムは利用したくない
A. 家でも器具がなくても筋トレはできます。
短時間でもいいので自重トレーニングから始めてみましょう。
仕事、学業、家事、育児にと忙しい毎日を過ごしていると、「ジムに行く時間があれば少しでも休んでいたい」と思うこともあるでしょう。
特に小さなお子さんがいる方は、パートナーの協力なしではジムに通うことすら難しい状況となるでしょう。
金銭的にジムに行く余裕がない場合でも、お金をかけなくてもトレーニングはできます。
トレーニングは無理のない範囲で行うのが長続きするポイントになります。
自重トレーニングであれば、特別な器具は必要なく自宅でできます。
あまり構えずに、ちょっとした隙間時間にでもいいので、家で自重トレーニングから始めてみましょう。
代表的な自重トレーニングは、腕立て伏せ・腹筋・背筋・スクワットなどがあります。
プランクなどの体幹トレーニングから始めてみるのもいいと思います。
まずは、1種目・3セット、時間にすると5〜10分程度です。
Q-3.ジムのメリットとデメリットは?
A.ジムには多くの魅力がありますが、その一部を紹介します。
メリット | デメリット |
---|---|
豊富な種類の機材を利用できる | 費用がかかる |
専門家からアドバイスを受けられる | ジムまでの移動時間 |
安全にトレーニングできる | 機材の待ち時間 |
モチベーションの維持がしやすい | |
人との出会いやコミュニケーションがある |
【解説】
もちろん自宅でできるトレーニングはたくさんあります。
日頃の運動不足を解消するという目的であれば、自宅でも十分可能です。
しかし、ジムには自宅でのトレーニングにはない魅力がたくさんあります。
メリット
- 豊富な種類の機材を利用できる
- ジムには自宅ではそろえることが難しい、多種多様なトレーニング機材やマシンが豊富に揃っています。負荷の調整も行いやすく、幅広いトレーニングが可能となります。
- 専門家からアドバイスを受けられる
- ジムにはトレーナーが常駐しており、適切なアドバイスを受けることができます。
- 安全にトレーニングできる
- ジムにあるマシンは安全設計がしっかりされているため、怪我のリスクを抑えて利用することができます。また、ジムではトレーナーが見守ってくれるため、安全にトレーニングを行うことができます。ジムスタッフだけでなく、周りに利用者もいるため、問題が生じたときに互いに助け合うこともできます。
- モチベーションの維持がしやすい
- 自宅での運動は、行えるトレーニング種目や強度がある程度限られてしまうため、マンネリ化しやすい状況となります。また、自宅では基本的には一人で淡々と行うため、どうしても気が乗らないなど、気持ちが途切れやすい傾向にあります。対して、ジムでは費用が発生するため、費用対効果の観点から「ちゃんと結果を出さないと…」と考えるようになります。さらに、ジムでは様々な器具やマシンなどが用意されているため、トレーニングにバリュエーションをつけやすく、トレーニングに変化をつけることでマンネリ化を防ぐことができます。また、周りには各々の目的をもってトレーニングを行う人が集まっており、頑張っている人たちがまわりにいる環境に自らの身を置くことで、多くの刺激を受けることができます。このような要因から、ジムではトレーニングを継続するモチベーションを維持しやすいといえます。
- 人との出会いやコミュニケーションがある
- トレーニングを行う理由は人それぞれでしょうが、ジムにはトレーニングを通じて己を鍛えようとする共通点を持つ人々が集まります。自然と顔見知りとなり、挨拶を交わすようになることもあります。そこでは新たな出会いや刺激を得ることができます。
デメリット
- 費用がかかる
- ジムには月会費や入会金など、一定の費用が発生します。
- ジムまでの移動時間
- ジムに通うためには移動時間が必要となり、これが負担に感じることもあります。
- 機材の待ち時間
- ジムでは、人気のマシンや機材に待ち時間が発生することがあります。
これらはあくまでメリットとデメリットの一部であり、個々の状況により異なる場合があります。
ジムに通う前には、これらの点を考慮に入れて計画を立てるといいでしょう。
Q-4.あまりきついのは嫌だ。どうすればいい?
A. 日常生活の中で筋トレを取り入れる。
まずは負担の少ない自重トレーニングから始める。
【解説】
筋トレを始める動機も人それぞれです。
「最近、たるみが気になる」「筋力・体力の低下を感じるので何か運動したほうがいいよね~」そんな軽い気持ちから筋トレを始める方もいるでしょう。
思い立ち、行動するだけでも大きな一歩です。
初めから頑張りすぎて嫌になるより、負担を小さく始めて習慣化させる方が長い目で見れば有益です。
まずは、日常生活の中で自然に筋トレができる動作を取り入れてみましょう。
例えば、エレベーターは極力使わず階段を使う、近場であれば車や自転車などを使わず歩いていく、暇なときにつま先立ちをしてみるなどがあります。
トレーニングであれば、筋力の少ない方は負担の少ない自重トレーニングから始めましょう。
例としては、膝つきの腕立て伏せや、椅子やベンチを利用したインクラインプッシュアップは、負荷は低めです。
大きな筋肉を使うスクワットもお勧めです。
自宅で音楽でも聴きながら気を紛わせてでも行うと、心理的負担も少なめです。
トレーニングウエアに着替える必要もありません(もちろん着替えてもかまいませんが…)。
汗をかかなくてもかまいません。
トレーニングを気負わず、小さくはじめて習慣化していきましょう。
筋トレは無理をせず、自分のペースで続けることが大切です。
気負いすぎて嫌になるより、長い目で続けていけるように気楽に取り組んでいきましょう。
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