二の腕を太く!効率的に三頭筋を鍛えるベンチプレスの応用法
ナローベンチプレスとは
「ナロー(narrow)」とは「狭い」という意味であり、「ナローベンチプレス = 通常のベンチプレスよりも手幅を狭くして行うベンチプレス」となります。
別名「クローズグリップベンチプレス」とも呼ばれます。
一般的な手幅のベンチプレスでは大胸筋をメインターゲットとすることが多いのですが、ナローベンチプレスでは、大胸筋の関与を抑え、代わりに上腕三頭筋(二の腕)への負荷を高めることができます。
そのため、「腕を太くしたい」「押す力を強化したい」という方に特におすすめの種目となります。
ナローベンチプレスで鍛えられる主な部位
| 部位 | 詳細 |
|---|---|
| 上腕三頭筋 | メインターゲット 肘を伸ばす動作を担い、腕を太く見せるのに効果的。 |
| 大胸筋 | 補助的に関与 特に大胸筋の内側に刺激が入りやすい。 |
| 三角筋前部 | バーベルを安定させる際に使われ、 肩の前側の筋力アップにもつながる。 |
| 前腕・体幹の安定筋群 | フォームを維持するために自然と使われます。 姿勢の安定にも効果的。 |
ナローベンチプレスは、特に上腕三頭筋を鍛えるのに効果的なトレーニング種目です。
ただし、この種目はコンパウンド種目(多関節運動)なため、上腕三頭筋だけでなく他の複数の筋肉を同時に使い動作を行います。
そのため、アイソレーション種目(単関節運動)であるトライセプスエクステンション(フレンチプレスやプレスダウンなど)に比べ、高重量を扱いやすく、三頭筋を含めた多くの筋肉の筋力・筋量アップに効果的な種目といえます。
さらに、複数の筋肉を連動させて動かすことで、筋肉同士の協調性(連動性)を高めるトレーニングとしても優れており、実践的なパワーを養うトレーニングとしても優れています。
ナローベンチプレスの特徴
- 上腕三頭筋を効果的に鍛えられる
手幅を狭くすることで大胸筋の関与を抑え、上腕三頭筋への負荷を高めることができます。
腕を太くしたい方に特におすすめです。 - 多くの筋肉を同時に使う
ナローベンチプレスはコンパウンド種目(多関節運動)のため、上腕三頭筋だけでなく大胸筋や三角筋前部など複数の筋肉に刺激を与えることができます。 - 高重量を扱える
アイソレーション種目(単関節運動)のトライセプスエクステンション(フレンチプレスやプレスダウンなど)に比べて、より高重量を扱いやすいため、筋力・筋量アップに効果的です。 - 筋肉同士の連動性が高まる
多くの筋肉を同時に使うことで、筋肉同士の連動性(協調性)を高めることができます。
その結果、スポーツ動作や日常生活でも活かせる実践的な筋力を養うことが可能です。

つまり、ナローベンチプレスは、
✅ 二の腕を太くしたい
✅ 高重量で効率よく鍛えたい
✅ 複数の筋肉を連動させたい
という方におすすめのトレーニングといえます。
ナローベンチプレスのやり方
準備
ナローベンチプレスに必要な主な道具(器具)
| 道具 | 役割・ポイント |
|---|---|
| バーベル + プレート(重り) | 重量は自分のレベルに合わせて調整。 フォームを崩さず扱える重さを選びましょう。 |
| セーフティラック(パワーラック) | バーベルの持ち上げ・下ろしを安全に行うための補助器具。 セーフティバーは万が一のために必ず使用しましょう。 特に一人でトレーニングする場合は必須です。 |
| ベンチ台(フラットベンチ) | 背中をしっかり支えられる、安定感のあるベンチを使いましょう。 |
※ 安全性を高めるためには、「スミスマシン」の活用もおすすめ
もちろん通常のバーベルでも実施可能ですが、手幅が狭い分バランスが取りづらくなる傾向があるため、初心者や安全性を重視したい方は「スミスマシン」の使用がおすすめです。
スミスマシンなら、バーの軌道が固定されているため、安定性が高まりケガのリスクも軽減できます。
ただし、スミスマシンはバーの動く軌道が完全に固定されているため、動作中のフォーム修正が困難というデメリットもあります。
よって、動作を始める前にポジション(バーの位置・ベンチの位置)をしっかり調整することが非常に重要になります。
セットアップは慎重に行いましょう。
必要に応じてあると便利な補助器具(任意)
| 補助器具 | 役割・効果 |
|---|---|
| トレーニンググローブ | 手のひらの保護と滑り止め効果により、グリップ力を高める。 |
| リストラップ | 手首への負担を軽減。ベンチプレスでは特におすすめ。 |
| トレーニングベルト | 腰を保護し、体幹の安定性を高める。高重量トレーニング時に有効。 |
セットアップ
- バーベルラックとセーフティバーの高さを調整する
実際にベンチに寝て、プレートを付けないバーベルを持ちながら高さを確認しましょう。
バーベルラックの高さ
ベンチに寝た状態で腕を伸ばしたときに、肘が軽く曲がる程度が目安です。
高すぎるとラックアウト(持ち上げ)時に肩へ負担がかかり、低すぎると無理な姿勢になります。
セーフティバーの高さ
バーベルを胸まで下ろしたときに、バーベルがセーフティバーに軽く触れるか触れない程度に設定します。
高すぎると可動域が制限され、低すぎると安全性が損なわれます。 - フラットベンチに仰向けに横たわる
バーがラックからまっすぐ持ち上げられる位置に仰向けになります。
バーの真下に目線が来るくらいの位置が目安です。 - 姿勢を作る(フォームの基本)
- 足の位置
足幅は腰幅程度、またはやや広めに床につけて、体幹を安定させます。
脚を床につけず膝を曲げてベンチの上に乗せる、もしくは完全に浮かせる「足上げナローベンチプレス」もあります。
ただし、これは中~上級者向けのテクニックと考え、初心者は基本の両足を床につける方法で行うことをお勧めします。 - 肩甲骨の動き
両肩甲骨を寄せて下げる(肩甲骨の内転+下制)ように意識します。
肩の保護と安定のために重要。
背中を安定させることで、バーの軌道が安定し、肩の怪我を防げます。 - 背中のアーチ
軽く胸を張る程度に自然なアーチを作ります。
強いブリッジは不要で、腰を反らせすぎないよう注意しましょう。
- 足の位置

- 肩幅程度の手幅でバーベルを握る
人によっては肩幅より狭くすると、肘や手首に負担がかかる・フォームが窮屈に感じるという方もいます。
違和感がある場合は、無理に狭くせず、自然に行えるフォームを優先しましょう。
ただし、肩幅より大幅に広く握ると通常のベンチプレスとなってしまします。
広めに設定しても肩幅より少し広い程度とするといいでしょう。

バーベルの握り方
✅ サムアラウンドグリップ(親指を巻く握り方)
バーベルを滑って落とさないように親指使ってしっかりバーを握りこむ、サムアラウンドグリップ方が安全性の観点から推奨されます。
✅ サムレスグリップ(親指を外す握り方)
親指を外すサムレスグリップでは、手根近くにバーバルを乗せることができるため、手首への負担・力のロスが少ないという利点がありますが、親指でロックされていないためバーが滑り落ちる危険性もあり、安全性の観点から推奨されません。

バーベルを支える位置
腕を真っ直ぐ上に伸ばし、バーベルは手根近くの手のひらで支えるようにしましょう。
母指球(親指の付け根)と小指球(小指の付け根)にバーが乗るようにすると、手首への負担が少なくて済みます。


手首の状態
手首が反りすぎていると、バーの重さがダイレクトに手首にかかり、痛みやケガの原因になります。
手首を反らせすぎないようにしましょう。
理想は、手首は手首は中立に近く、手の付け根付近に乗せるイメージ。

動作
- ラックアウト(バーベルを持ち上げて構える)
胸を張った姿勢を保ち、肩甲骨をしっかり寄せて背中をベンチに押し付けながら、バーベルをラックからまっすぐ持ち上げ、胸の真上まで移動させます。

- 腕だけで持ち上げない
腕だけで持ち上げず、背中を使って支える意識が重要です。
腕だけでバーを持ち上げると、肩が浮いてしまう原因になります。
胸を張った姿勢を保ち、肩甲骨が開かないように背中をベンチに押し付けてバーを支えることで、安定したスタートポジションが作れます。 - ラックの高さを適切に調整する
高すぎると肩がすくみ、低すぎると無駄な力を使う原因になります。
ラックの高さは肩甲骨を寄せた状態で、肘が軽く曲がる高さに設定するのが理想です。 - ラックアップで力を使いすぎない
ラックアップで疲れてしまうと、挙上動作(メイン動作)に悪影響が出ます。
最小限の力でバーを持ち上げる技術を身につけることが、効果的なトレーニングにつなげるためのポイントです。
- バーベルを下ろす(ネガティブ動作)
息を吸いながら、ゆっくりとコントロールして胸(みぞおち付近)へ引きつけるように下ろします。- ナローベンチプレスでは脇を閉じ気味に行うため、標準のベンチプレスより ’’やや低めの胸の位置’’ に下ろすことが一般的です。
バーをみぞおち付近に向けて2〜3秒かけるようにゆっくり下ろしていきましょう(コントロール重視)。 - バーベルは胸に軽く触れる程度まで下ろします。
肩関節に無理が生じそうな場合は、数cm手前で止めても問題ありません。
無理に胸につけようとすると、肩や肘の関節を痛めるリスクがあるため注意しましょう。 - ボトムポジションの目安は前腕が床に対して垂直に近くなる角度。
肘の開きはおよそ20〜45°の範囲(目安30°程度)。
肘は閉じ気味で行うが無理に閉じすぎず、窮屈で不自然な動作にならない範囲に調整
- ナローベンチプレスでは脇を閉じ気味に行うため、標準のベンチプレスより ’’やや低めの胸の位置’’ に下ろすことが一般的です。

- バーベルを上げる(コンセントリック動作)
息を吐きながら、下ろした時と同じ軌道を描くように押し上げます。
腕を伸ばすときも、胸は張ったまま肩が浮かないように注意しましょう。 - ラックバック(バーベルを戻す)
肘を完全に伸ばし切ってロックアウトした状態から、バーを胸の真上からラックの位置までまっすぐ戻して安全に置きます。
無理に腕だけで戻そうとせず、体全体でコントロールしましょう。
回数・セットの目安
最初はフォームを重視して軽めの重量から始め、慣れてきたら徐々に負荷を上げていきましょう。
筋肥大目的(腕を太くしたい方向け)
→ 8〜12回×3セット(やや重めの重量)
筋肉に十分な負荷をかけて、成長を促す回数設定です。
最後の2〜3回が「ギリギリ挙げられる」くらいの重量を選びましょう。
ただし、正しいフォームを維持できる範囲で行いましょう。
フォームが崩れるほどの無理な高重量はケガの原因になるため注意が必要です。
引き締め・シェイプアップ目的(二の腕を引き締めたい方向け)
→ 12〜15回×3セット(軽めの重量)
軽めの重量で動作をコントロールし、筋持久力を高めながら「効かせる」フォームを意識することで、スッキリとした腕を目指せます。
ナローベンチプレスの注意点・コツ
1. 目的の筋肉(上腕三頭筋)を意識する
2. 肘を開きすぎない
3. 高すぎるブリッジは避ける(軽くブリッジを作るのはOK)
4. 無理のない可動域で行う
5. 手首を反らせすぎない
6. 下ろす動作(ネガティブ)を大切にする
7. 反動を使わない
8. 前腕が垂直となるように動作する
9. 適切な重量設定で行う
10. 呼吸の調整
11. 安全対策を怠らない
1. 目的の筋肉(上腕三頭筋)を意識する
筋トレをするときは、鍛えている筋肉に意識を向けることで、その筋肉が効率的に使用され、トレーニングの効果が高まります。
この特定の筋肉を意識してトレーニングを行うことを、「マインド・マッスル・コネクション(mind-muscle connection)」と呼びます。
ナローベンチプレスはコンパウンド種目(多関節運動)であり、大胸筋や三角筋前部など複数の筋肉を同時に使いますが、メインターゲットは上腕三頭筋です。
動作中は、「上腕三頭筋にしっかり負荷が加わっているか」、「上腕三頭筋の収縮と伸長がしっかり行えているか」を意識してトレーニングを行うようにしましょう。
上腕三頭筋に的確に刺激が入り、トレーニング効果を最大限に引き出すことができます。
2. 肘を開きすぎない
肘を外側に開きすぎると、上腕三頭筋への負荷が弱まり、代わりに肩や手首に余計なストレスがかかり、肩関節や手首のケガの原因にもなります。
肘を開きすぎない、また逆に閉じすぎて窮屈なフォームにならない程度に、軽く脇を閉じるイメージで動作を行いましょう。
しっくりこない場合は、グリップ幅も同時に調整してみましょう。
3. 高すぎるブリッジは避ける(軽くブリッジを作るのはOK)
ナローベンチプレスでは、「軽いブリッジ」を作るのはおすすめ(特に初心者の方)ですが、高すぎるブリッジ(競技ベンチスタイル)は避けましょう。
ブリッジを作って動作に入ると、肩甲骨を寄せて固定できるため、肩関節の安定性が増しケガ予防にもつながります。
一方で、高いブリッジを作ってしまうと高重量は扱いやすくなりますが、可動域が狭くなり上腕三頭筋への刺激が減少する傾向にあります。
したがって「フルブリッジ(競技ベンチスタイル)」は避け、自然なアーチを作る程度の軽いブリッジ(姿勢を安定させるためのブリッジ)にとどめることをお勧めします。
ナローベンチプレスにおける、ブリッジのメリット・デメリット
ブリッジのメリット
- 肩の負担軽減
肩甲骨をしっかり寄せて固定できるため、肩関節の安定性が増し、怪我リスクを軽減できます。 - 高重量を扱いやすくなる
肩関節の安定性が増すことで強い力を発揮しやすくなります。
また、胸の位置が高くなることでバーの挙上距離が短くなり、高重量を扱いやすくなります。
ブリッジのデメリット
- 上腕三頭筋への刺激が弱くなる可能性がある
ナローベンチプレスで高いブリッジを作ると胸を強く張る姿勢になるため可動域が狭くなり、上腕三頭筋への刺激が減る傾向があります。
ナローベンチプレスのフォームに慣れてからであれば、ブリッジなしで行うのもあり
脚を床につけず膝を曲げてベンチの上に乗せるもしくは完全に浮かせる方法もあります。
足を上げることで胸の位置が下がり(ブリッジの解除)、バーベルの可動域が広がりやすくなります。
上腕三頭筋への負荷を高めやすくなりますが、フォームが不安定になりやすく、怪我のリスクが高まる可能性もあります。
足上げは中~上級者向けのテクニックと考え、初心者は「基本の両足をしっかり床につけるフォーム」から始めることをお勧めします。

4. 無理のない可動域で行う
ナローベンチプレスでは、強いブリッジは推奨されません。
ブリッジを作らない、もしくは軽めのブリッジにとどめることで、可動域が広がり、より深くバーベルを下ろせるようになります。
ただし、バーベルを無理に深く下ろしすぎると肩や肘関節に過度な負担がかかり、ケガの原因になります。
バーベルは軽く胸に軽く触れるか、胸に着く数cm手前で止めてもOKです(無理に胸につける必要はありません)。
自分の柔軟性や関節の可動域に合わせて、安全で自然な動作範囲で行うようにしましょう。
5. 手首を反らせすぎない
手首を反らせすぎると、手首関節に強い負荷がかかり痛めるリスクがあります。
また、力の伝搬のロスにつながり、押し上げのパワーが弱くなる原因にもなります。
バーは手のひらの付け根付近(母指球と小指球のあたり)に乗せ、手首を中立に保つイメージで支えましょう。
手首が立ちすぎても寝すぎてもNGです。
6. 下ろす動作(ネガティブ)を大切にする
「下ろす局面(ネガティブ動作)」でも三頭筋には強い刺激が入ります。
重力に任せて一気に下ろすのではなく、筋肉でブレーキをかけるようにコントロールしてゆっくりと下ろしましょう。
イメージとしては、2〜3秒かけてゆっくり下ろすような意識を持ちましょう。
ゆっくり落とすことで、反動の使用を防ぐこともでき、筋肉にしっかり効かせるフォームを身につけることができます。
7. 反動を使わない
反動を使ってバーベルを押し上げようとすると、フォームが崩れやすくなり、肩や肘を痛めるリスクが高まります。
反動を使わずに動作を行うことでフォームの安定性が増し、安全かつ効果的にトレーニングが行えます。
一方で、「チーティング(反動を使う)をあえて活用する方法」もあります。
たとえば、持ち上がらなくなった後に数回だけ反動を使って挙上し、下ろす局面(ネガティブ動作)で刺激を与えるテクニックです。
これは筋力とフォームが安定している中〜上級者向けの方法であり、初心者が行うとフォーム崩れやケガにつながるおそれがあります。
初心者の方は、まずは反動を使わず、常に筋肉でバーベルをコントロールする意識を持ちましょう。
動作を丁寧に行うことが、結果的に効率よく筋力を伸ばす近道になります。
8. 前腕が垂直となるように動作する
動作中は、前腕が床に対して垂直になるように意識しましょう。
前腕が前後どちらかに傾きすぎると、バーベルを支えるために余分な力を使う必要が生じ、フォームが不安定になります。
その結果、力の伝達ロスが起こり、上腕三頭筋への刺激が弱まる原因にもなります。
特に、バーを下ろした時(ボトムポジション)に前腕が垂直に近い状態を保てていれば、効率よく力を伝えられていることになります。
もし傾いている場合は、グリップ幅やバーを下ろす位置を微調整して、自分に合ったフォームを見つけましょう。
9. 適切な重量設定で行う
ナローベンチプレスは手幅が狭くなる分、挙上距離が長くなり筋力的な負荷が増します。
また、上腕三頭筋の関与が大きくなるため、両腕に大きな負荷がかかります。
よって、ナローベンチプレスの重量設定は、通常のベンチプレス(ワイドグリップ)よりも軽めにするのが一般的です。
あくまでも目安となりますが、普段ベンチプレスの70~75%程度の重量を基準に設定してみましょう。
ナローベンチプレスは肘や手首への負担が大きいため、フォームが安定しないうちは無理に重量を上げない方が、ケガ予防の観点からも安心です。
筋トレ初心者の方は、まず軽めの重量で正しいフォームを身につけることを優先しましょう。
10. 呼吸の調整
基本は呼吸は止めないようにしましょう。
呼吸を意識することで、フォームの安定性やパフォーマンスが向上します。
バーベルを下ろす時(ネガティブ動作)に、息をゆっくり吸いながら、お腹の内側に力を入れて腹圧を高めます。
バーベルを持ち上げる時(コンセントリック動作)に、息を吐きます。
腹圧が弱いと腰に負担がかかりやすく、パフォーマンスの低下にもつながります。
お腹の奥(内側)からしっかり力を入れ、体幹を安定させる意識を持ちましょう。
また、特に高重量を扱う際には息を止めて腹圧を高める「バルサルバ法(バルサルバ・テクニック)」を使うと安定感が増し、より大きな力を発揮しやすくなります。
ただし、この方法は血圧が急上昇しやすいため、初心者は無理に行わず呼吸を止めない方法で行いましょう。
11. 安全対策を怠らない
セーフティバーは万が一のために必ず使用しましょう。
特に一人でトレーニングする場合は必須です。
また、セーフティバーを使用しても設定が誤っていれば意味がありません。
ベンチに寝て胸を張った(軽くアーチを作った)状態で、バーベルを胸まで下ろした位置よりもやや低く、アーチを解除したときにセーフティバーがバーベルよりわずかに高くなる位置が理想的です。
ナローベンチプレスは腕に負荷が集中します。
トレーニング中に手首・肘・肩などに痛みや違和感を感じた場合は、すぐに中断しましょう。
「少し痛いけど続けよう」は危険です。
フォームや重量を見直し、それでも痛みや違和感が続く場合は休息・治療も検討しましょう。
まとめ
ナローベンチプレスは、上腕三頭筋をメインに複数の筋肉を同時に鍛えることができるコンパウンド種目です。
高重量も扱いやすく、腕を太く・強くするのに非常に効果的なトレーニングといえます。
また、負荷(重量と回数)を調整することにより、二の腕の引き締めも効果的に行うことができます。
効果的にトレーニングを行うためには、正しいフォームと安全対策をしっかり行うことが重要です。
ぜひナローベンチプレスを日々のトレーニングに取り入れて、理想の腕・スタイルを目指してみましょう。

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