スクワットの基本的なフォームと注意点!

全て

スクワットは下半身を鍛える代表的なトレーニングです。

あまりにも有名なトレーニングのため説明は不要かと思いますが、簡単に言えば「立つ⇒しゃがむ⇒立つ」という屈伸運動となります。

スクワットはトレーニング効果が非常に高く、「キング・オブ・エクササイズ」と称されるほどです。

スクワットが「キング・オブ・エクササイズ」と称される理由

1.多くの筋肉を動員する

スクワットは多関節運動であり、全身の多くの筋肉を動員します。

大腿四頭筋、大臀筋、ハムストリングス、内転筋群、ふくらはぎなどの下半身の筋肉だけでなく、腹筋や脊柱起立筋といった体幹を安定させる筋肉も使用します。

2.大きな筋肉への刺激

人間は下半身に大きな筋肉群が多く存在し、体全体の筋肉のうち約60~70%が下半身にあるとされています。

スクワットは下半身を鍛える代表的なトレーニングであり、人間の体の中で最も大きな大腿四頭筋や、その次に大きな臀筋群を中心に使用します。

また、ハムストリングス、内転筋群、ふくらはぎなどの下半身の大きな筋肉をはじめ、脊柱起立筋、腹筋なども動員されるため、数あるトレーニングの中でも最大級の筋肉量を動員するトレーニングといえます。

3.消費カロリーが大きい

多くそして大きな筋肉を動員することで、消費カロリーが他の筋トレ種目に比べて大きくなります。

さらにトレーニングを続けることで全身の筋肉量も増えやすく、基礎代謝も上がります。

基礎代謝が上がることで、太りにくく痩せやすい体質になるなど、ダイエットにも効果的です。

4.スポーツや他のトレーニング動作を補助し動作を向上させる

足腰の力は、多くのスポーツにおいて土台となります。

スクワットで足腰を鍛えることにより、スポーツ競技や他のトレーニング種目でのパフォーマンス向上が期待できます。

スクワットには多くのバリュエーションがあり、フォームを変えることによりターゲットとする筋肉や刺激を変えることができます。

また、バーベルなどのウエイトを使用することで高重量・高負荷で非常に強い刺激を加えることもできます。

まずは基本となる自重でのノーマルスクワットを行い、正しいフォームで行えるようになってから、他のスクワットにも挑戦してみましょう。

ノーマルスクワット(自重)

方法
  1. 足は肩幅程度に広げ、つま先はやや外側に向けます。
  2. 腕を反動として利用しないように、動かないように固定します。手の位置は肩の高さで前に伸ばす。もしくは胸の前でクロスさせたり、祈るように組むなどがあります。
  3. 骨盤を前傾させます。骨盤を前傾させることで、お腹の力が抜けず姿勢も保持しやすくなります。
  4. 背筋を丸めないように、胸を張ります
  5. 息を吸いながら股関節から曲げるイメージでお尻を後ろへ引き下ろすように、腰を落とします。
  6. 太ももと床が平行もしくはさらに下になるまで、腰を落とします。この際、膝がつま先より多少前に出ることは問題ありませんが、過度に前に出すことは避けましょう。
  7. 息を吐きながら足の裏全体で床を押して膝を伸ばし、最初の状態へと戻ります。

正しいスクワットのポイント

1.足は肩幅を目安とする

ノーマルスクワットでの足幅は、肩幅を目安とするといいでしょう。

足幅が狭いとバランスがとりづらくなるうえに、太ももとお腹が干渉してしまい、背中が丸まりやすく窮屈なフォームとなってしまいます。

足幅を広くする「ワイドスクワット」という方法もありますが、まずは基本となるノーマルスクワットのフォームから押さえていきましょう。

2.つま先はやや外側に向ける

足幅が肩幅程度の場合、しゃがむと自然に膝はやや外側を向くことになります。

膝の向きに合わせてセットアップの時点から、つま先の向きも合わせておきましょう。

3.腕の位置を固定する

腕は振ったりして反動として利用しないように、固定して行います。

固定する場所は、①腕を肩の高さで前に伸ばす。②胸の前で腕をクロスさせる。③胸の前で祈るように手を組む。④腰に手を置く。⑤手を頭の後ろで組む。⑥手を頭の上で組むなどがあります。

各々の行いやすい方法でよいと思いますが、最初は①の腕を肩の高さで前に伸ばす方法がバランスを取りやすいかと思います。

4.骨盤を前傾させる

骨盤を前傾させることで、お腹の力が抜けず姿勢も保持しやすくなります。

5.背筋を丸めないように、胸を張る

スクワットではしゃがむときも背筋を伸ばし胸を張った状態を保ちます。

セットアップの時点で姿勢を作っておきましょう。

6.しゃがむときは、股関節から曲げるイメージでお尻を後ろへ引き下ろすように、腰を落とす

真下に腰を落としてしまうと膝が前に出すぎてしまい、膝関節に負荷が偏ってしまいます。

かといって、後ろへ突き出すようにお尻を引いてしまうと、上体の前傾が強くなってしまい股関節に負荷が偏ってしまいます。

しゃがむときは、股関節から曲げるイメージでお尻を後ろ下へ引き下ろすように、腰を落とすようにしましょう。

7.しゃがむ時はゆっくり丁寧に行う

しゃがむ時には、ゆっくりと丁寧に動作を行いましょう。

スクワットではしゃがむ時に、各筋肉群が伸展(ストレッチ)されます。

この動作(ネガティブ動作)をゆっくり行い、可動域を大きくとりしっかりとストレッチさせることで、筋肉を効果的に鍛えることができます。

また、慣れるまではしゃがむ動作を雑に行うとフォームが崩れてしまいがちです。

骨盤を前傾させ背筋を伸ばし胸を張ってしゃがむことで、股関節まわりの筋肉・お尻の筋肉・ハムストリングまで効果的に伸展(ストレッチ)されます。

ネガティブフェーズを意識しながらゆっくり丁寧に、そしてしっかりとストレッチさせるようにしましょう。

8.膝がつま先より過度に前に出ないようにする

よく「膝がつま先より前に出ないように」といわれることもありますが、多少は構わないと思っています。

膝がつま先より前に出ないようにと意識しすぎると、お尻を後ろへ突き出すような形になり、上体の前傾が強くなります。

膝関節より股関節有意のスクワットとなってしまいます。

ただし、極端に前に出るのはお勧めしません。

スクワットで膝がつま先より極端に前に出ないようにする理由は?

1. 筋肉にかける負荷のバランス

膝がつま先より前に出るということは、上体をあまり前傾させることなく起こしてしゃがむことになります。

結果、大腿四頭筋の負荷が増える代わりに、臀筋やハムストリングスに刺激が入りにくくなります。

逆に、膝がつま先よりも前に出ないようにしゃがむと、お尻を引いて股関節を曲げて上体を前傾させる形になります。つまり膝関節だけでなく股関節も動員させる動きとなります。

ただし、前傾させすぎると大腿四頭筋への負荷が低くなり、大殿筋やハムストリングスへ負荷が偏ってしまいます。

スクワットは多くの筋肉と関節を動員して行う多関節運動(コンパウンド種目)です。

スクワットが「キングオブエクササイズ」と言われる一つの理由です。

大腿四頭筋だけでなくほかの筋肉も動員して全身の筋肉をバランスよく鍛えるようにしましょう。

2. 関節への負担のバランス

膝がつま先より前に出すぎると、膝関節への負荷が大きくなります。

過剰な負荷は怪我の原因となります。

意図的に大腿四頭筋を狙う場合はいいのですが、負荷が常に膝関節に偏ったトレーニングを行っていると怪我を招く可能性があります。

また、運動不足の人や体の硬い人は関節の可動域が狭く、関節への負荷が偏ることがあります。

ストレッチを行い体の柔軟性を高めるようにしておきましょう。

9.背筋は常に伸ばした状態をキープします。

スクワットを行っている最中は、常に背筋を伸ばした状態を姿勢を保ちましょう。

スクワットは膝関節と股関節の屈伸運動を主とします。

背中が丸まってしまうと、股関節まわりの筋肉へ効果的に負荷をかけることができません。

背筋を伸ばしてしゃがむことでお尻からハムストリングにかけてしっかりストレッチをかけることができます。

また、自重でのノーマルスクワットはスクワットのバリュエーションの基礎となります。

バーベルやダンベルのようなフリーウエイトを使用したスクワットを行う際に背中が丸まっていると、背中や腰に負担がかかってしまい怪我の原因となります。

自重の範囲であればさほど負担とはなりませんが、基本的なフォームは怪我のリスクが少ないうちにマスターしておきましょう。

10.可動域を広く取る

可能な限り各筋肉群がストレッチするように、腰を深く落とすようにしましょう。

太ももと床が平行になるまで腰を落とす「パラレルスクワット」、できればさらに深く腰を落とす「フルスクワット」を行うことが理想的です。

各筋肉群に幅広く効果的に刺激を加えるには、可動域を広く取ることが極めて重要です。

ただし、膝や腰に怪我や不安がある方は無理はしないようにしましょう。

11.呼吸方法

呼吸は、動作に合わせて行います。

しゃがみ込む際に息を吸い、立ち上がるときに息を吐くようにしましょう。

まとめ

今回は、自重スクワットの注意すべきポイントとして11項目を挙げさせてもらいました。

スクワットはトレーニング効果が非常に高く、是非とも取り入れてもらいたいトレーニングの一つです。

下半身の筋肉は、日常生活で頻繁に使用するため、自重スクワットであれば比較的簡単に行えるという方が多いと思います。

反面、高頻度に使用するがゆえに、ひざ・股関節・腰に怪我や不安を抱えているという方も多いかもしれません。

スクワットも他のトレーニングと同様に可動域を大きく取り、深くしゃがむことで大腿四頭筋から大臀筋を中心に多くの筋肉を効果的に鍛えることができます。

しかし、当然ながら深くしゃがめば関節への負担も大きくなります。

痛みがある場合は、無理をすると症状を悪化させる恐れがあります。

適切なフォームで行うことを心がけ、無理のない範囲で行うようにしましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました