脚のトレーニング(自重スクワットの応用:後編)

全て

前回に引き続き、スクワットのバリエーションの解説を行っていきたいと思います。

前回の解説についてはこちらをご覧ください。

脚のトレーニング(自重スクワットの応用:前編)

また、スクワットのバリュエーションには、まず基本となる自重でのノーマルスクワットを正しいフォームで行えるようになってから挑戦することをお勧めします。

まだご覧になっていない方は、まずこちらのスクワットの基本についてまとめページをご覧ください。

ノーマルスクワット(スクワットの基本的なフォームと注意点!)

今回の内容 自重スクワットの応用(後編)

  1. スプリットスクワット
  2. ブルガリアンスクワット
  3. 片足スクワット

5.スプリットスクワット

通常のスクワットは足を左右に開きますが、スプリットスクワットでは前後に足を開き前足(片足)に重心を傾けて鍛えるスクワットとなります。

片足(前足)に重心を傾けることで負荷を高め、大腿四頭筋や臀筋を中心にハムストリングスなどにも刺激を与えるトレーニング方法です。

また、縦に脚を開く分、バランス取りにくなるため、腸腰筋や体幹の筋肉強化も期待できます。

スプリットスクワットはブルガリアンスクワットやフロントランジやバックランジの基本動作となります。

まずはスプリットスクワットの基本フォームを安定して行えるようになりましょう。

方法

  1. セットアップ
    • 背筋を伸ばして足を前後に大きく開きます。
    • 背筋をまっすぐキープしたまま前足に重心を移動させます。
  2. しゃがみ込み
    • 息を吸いながら膝を曲げて、ゆっくりと腰を落としていきます。この時、前足の膝がつま先より前に出過ぎないように注意しましょう。
    • 後ろ足は、足先でバランスを取るように使います。後ろ足を突っ張ると体が前に押され前足の膝に負荷がかかりすぎてしまいます。腰を落とすときは同時に柔軟に曲げるようにしましょう。
    • 膝を曲げながら、後ろの膝が地面ギリギリまで下がるところまで腰を落とします。
    • 前足の筋肉にしっかり負荷がかかっていることを意識して限界までしっかりと下ろしましょう。
  3. 戻る
    • 限界まで腰を落としたら、息を吐きながら前足の力を使って上体を持ち上げていきましょう。
  4. 繰り返し
    • 左右それぞれ10回1セット×3セットを目安として行い、右足が前のスプリットスクワットを1セット行った後は、左足が前のスプリットスクワットを1セットというように、反対側の足も交互にバランスよく行うようにしましょう。

注意点

  1. 背筋はまっすぐをキープ
    • 上半身が真っ直ぐ保つことで、目的の筋肉に適切な負荷をかけられます。
  2. 上半身を少し前に傾ける
    • 基本のスプリットスクワットでは、膝関節と股関節を使用してトレーニングを行うように、上半身を少し前に傾けて行うようにしましょう。
  3. 身体のバランスをしっかり取る
    • 前後に足を開いた状態なので、バランスを意識して行いましょう。バランスをとることで腸腰筋や体幹なども鍛えることができます。
  4. 膝がつま先より前に出過ぎないようにする
    • 太ももの前面と裏をバランスよく鍛えるためには膝関節だけでなく股関節も使い腰を落としましょう。膝がつま先より前に出過ぎるということは膝関節に負荷が偏っていることになります。過剰な負荷はケガの原因ともなります。あえて膝関節に負荷をかけて大腿四頭筋に大きく負荷をかける方法や、股関節に負荷をかけてお尻やハムストリングスに負荷をかける方法もありますが、まずは基本のフォームで慣れてからにしましょう。
  5. 重心の比率(前足に重心をかける)
    • スプリットスクワットでは、前足に重心をよせてトレーニングを行います。前足と後足の体重の比率は決まっているわけではありませんが、イメージとしては「前足に70%、後足に30%」を目安に行うとバランスもとりやすくなります。
  6. 呼吸を意識する
    • 呼吸は腰を落とすときに吸い、上げるときに吐くようにします。

フォームの調整(ターゲットとする筋肉の選択)

太ももの前側(大腿四頭筋)をターゲットとする場合

体幹を直立に近い状態に立てると、膝関節の屈曲が強まり、膝関節へ重心を乗せやすくなります。

前足に体重をかけた状態で、縦に腰を落としていくようにスプリットスクワットを行うと、大腿四頭筋により強い刺激が加わります。

太ももの後ろ側(臀筋・ハムストリングス)をターゲットとする場合

一方、体幹を前傾させると、股関節の屈曲が強まり、股関節への負荷を高くすることができます。

体幹を前傾させ前足に体重をかけた状態で、腰を後ろ下へ斜めに引き下ろすように落としていくと、ハムストリングスや大臀筋に効果的にストレッチが加わり、より強い刺激を与えることができます。

目的に応じてフォームを使い分けましょう。

負荷の調整

負荷が足りなければ、ダンベルなどのウエイトを利用することで負荷を高めることもできます。

6.ブルガリアンスクワット

基本動作はスプリットスクワットとなりますが、後ろ足を台の上に乗せて行います。

結果、前足により重心がかかり大腿四頭筋や大殿筋に効果的に刺激が入ります

また、後ろ足を高い位置に置くため、より強いストレッチがかかります。

ストレッチがかかった状態での負荷は、筋肉の成長に非常に有効な刺激となります。

他にも、バランス感覚をとりながらのトレーニングとなるため、腸腰筋や体幹の筋肉強化も期待できます。

ブルガリアンスクワットはスプリットスクワットが基本動作となり、動作の難易度や負荷はさらに高くなります。

初めて行う場合は、スプリットスクワットに慣れてから行うといいでしょう。

方法

  1. セットアップ
    • 片足をのせるベンチや台を準備します。台の高さは膝の高さかそれより少し低いくらいが目安となります。
    • セットアップとしては、ベンチに浅く腰かけ、前にくる足をまっすぐ伸ばして地面につくところを前足の定位置とし立ち上がり、後ろ足の甲を乗ベンチに乗せると毎回の足幅のポジションが決めやすくなります。
  1. しゃがみ込み
    • 背筋を伸ばして前足に体重が乗るように重心をかけて、息を吸いながら膝を曲げて、前側の太ももと床が平行になるまで膝を曲げて腰を落としていきます。この時、前足の膝がつま先より前に出過ぎないようにします。
    • 後ろ足はできるだけ体重をかけずにバランスを取るように使います。後ろ足の膝を突っ張ると体が前に押され前足の膝に負荷がかかりすぎてしまいます。柔軟に膝を曲げてバランスを取りましょう。
    • 前足の筋肉にしっかり負荷がかかっていることを意識して行いましょう。
  2. 戻る
    • 息を吐きながら、前足の力を使ってゆっくりと曲げた膝をのばして元の姿勢に戻ります。
  3. 繰り返し
    • 左右それぞれ10回1セット×3セットを目安として行い、右足が前のブラジリアンスクワットを1セットした後は、左足が前のスプリットスクワットを1セットというように反対側の足も交互にバランスよく行うようにしましょう。

ターゲットとする部位別のフォーム

太ももの前側(大腿四頭筋)をターゲットとする場合

膝関節をより強く関与させるために、上体を起こして腰をを縦に下ろし、大腿四頭筋の力を使って上に立ち上がる感覚で行います。

前側の太ももと床が平行になるまで膝を曲げて腰を落としていきます。

太ももの後ろ側(臀筋・ハムストリングス)をターゲットとする場合

股関節を重点的に使います。

お尻を後ろに引きながら斜め後ろに下ろし股関節を屈曲させ上体を前傾させます。

前側の脚は膝の角度が90度なるのを目安に膝を曲げます。

立つときは斜め前に立ち上がるように股関節を伸ばすように使って上体を起こします。

股関節から曲げて、股関節から伸ばしましょう。

負荷を増やす方法

両手にダンベルやケトルベルなどの重りを持つことで効果を高められます。

器具がなければ重り代わりのリュックを背負うことで負荷を増やすこともできます。

注意点

前足にしっかり体重をかけ、後ろ足でバランスを取るようにしましょう。

前足の膝が極端につま先よりも前に出過ぎないようにしましょう。

背中を丸めたり反ったりせずに、背筋を真っ直ぐに保ちましょう。

7.片足スクワット(シングルレッグスクワット)

片足だけで行うスクワットです。

大腿四頭筋や大臀筋などの下半身の筋力、柔軟性、バランス感覚や体幹の安定性を鍛えるやや難易度の高い上級者向けのトレーニングです。

高負荷なトレーニングでバランスをとるのも難しく難易度も高いため、膝への負担が大きくなる可能性があり、無理をするとケガをする危険性もあります。

また、柔軟性も必要となりますので、適切なウォームアップとストレッチを行うことも大切です。

多くの人にお勧めできるトレーニングとはいえませんので、行うときはご自身の筋力や柔軟性を考慮し、無理のない範囲でトレーニングを行ってください。

片足スクワットにもいくつか方法があります。

方法①

  1. 準備姿勢: 片方の足のひざを曲げて、床から浮かせます。両腕はバランスを取るために前方に伸ばすか、胸の前でクロスします。
  2. しゃがみ込む: 息を吸いながらバランスを取り、床につけた方の片足の膝を曲げて、ゆっくりしゃがみ込みます。このとき、極端に膝がつま先を越えすぎないように注意しましょう。
  3. 最下点: 浮かせた脚のひざが床すれすれの高さになるまでゆっくり下げましょう。最下点ではしっかりバランスを保つようにしましょう。
  4. 戻る: 息を吐きながら膝を伸ばし、元の立ち姿勢に戻ります。
  5. 繰り返し: 片足で数回繰り返した後、反対の足でも同じ動作を行います。

方法②

ピストルスクワット

方法

  1. 準備姿勢: バランスをとるため、両手はまっすぐ前に伸ばして立ちます。片足で立ち、もう片方の足は軽く前に浮かせて伸ばし、動作が終わるまで地面につけないようにします。
  2. しゃがみ込む: 息を吸いながらバランスを取り、身体を支えている脚の膝を曲げて、ゆっくりしゃがみ込みます。
  3. 最下点: 限界まで腰を落としましょう。最下点ではしっかりバランスを保つようにしましょう。
  4. 戻る: 限界まで腰を落とした後、息を吐きながら膝を伸ばし、元の状態に戻ります。
  5. 繰り返し: 片足で数回繰り返した後、反対の足でも同じ動作を行います。

方法③

台上片足スクワット

方法

ピストルスクワットもある程度高さがある台の上で行うと、浮かせる足を下ろすことができるためおこないやすくなります。

さらに支えとして捕まることができる場所があればバランスもとりやすく、片足に負荷を乗せることだけに集中することもできます。

方法としてはピストルスクワットに準じて行いますが、片足は台からおろして行います。

注意点

片足スクワットは負荷が高く、バランスを保つのも難しいトレーニングなので、筋力が十分でない場合や膝に違和感がある場合は無理して行わないようにしましょう。

バランスを取ることが難しい場合は、支えとして壁や柱を利用してもかまいません。

ただし、筋力が十分な場合は、支えはバランスをとるためだけに利用するようにしましょう。

筋力が足りない場合は、最初は膝を軽く曲げるぐらいから始め、少しずつ角度を大きくしていきましょう。

支えをサポートとして利用したり、椅子などを使ってしゃがむ深さを制限して行う(片足でのボックススクワット)などで負荷を調整して、徐々に慣れていくのも良いでしょう。

片足でのボックススクワットを行う場合は、ボックス(椅子やベンチ)に腰かけるように片足スクワットを行います。

高さの調整が可能であれば、高めの椅子から始めて、徐々に低いものへ変えて負荷を高めていきましょう。

お尻がボックスについたら、すぐに立ち上がるようにします。

まとめ

下半身のトレーニングは地味で辛いイメージがあるかもしれません。

実際に本気で取り組むと、脚のトレーニングは上半身のトレーニングよりも辛ことが多く、脚のトレーニングの日は憂鬱になることもあります。

また、下半身の筋肉は上半身の筋肉に比べて露出する機会が少なく、目立ちにくい部位とも言えます。

ボディメイクを目的としたトレーニングを行う際、モチベーションが上がらないこともあります。

さらに、鍛えすぎると足が太くなり短く見えることや、体格に合うズボンを探すのに苦労することもあります。(ただし、これは極端に鍛えた場合であり、そうなるには多大な努力と期間が必要となります。適度なトレーニングであれば、引き締めやシェイプアップに有効です。)

しかし、下半身の筋肉は、身体全体の筋肉の約70%を占めると言われています。

下半身のトレーニングを行うことで、多くの筋肉を使用し、効率的にカロリーを消費することができます。

その結果、ダイエット目的の運動として、下半身のトレーニングは非常に有効となります。

また、筋量も増やしやすく基礎代謝の増加にも効率的に働き、太りにくく痩せやすい体質へと変化させることも期待できます。

さらに、一般的な生活やスポーツ競技においても下半身の筋力や安定性は基礎となります。

脚のトレーニングはきついから、体形が崩れる可能性があるから、目立たないからと、全く行わないのはもったいない様に思います。

もちろん、脚のトレーニングが好きな人や、目的があって行っている人(脚までしっかり鍛えたい人、スクワットを○○kgまで行えるようになりたい人など)は、とことん突き詰めて行えばいいと思います。

健康や日常生活の質を上げること、スポーツのパフォーマンスを上げるためにも、ぜひ無理のない範囲から下半身のトレーニングを取り入れてみてください。

下半身を鍛える有用性を実感できると、やりがいを感じるようになり続けるモチベーションにもつながるかもしれません。

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