筋トレのポイントを押さえ効率的にトレーニングを行おう
始めて筋トレを行うという初心者の方には、トレーニングに対してどのように取り組めば良いか分からないこともあるかもしれません。
ただやみくもに筋トレを行うだけでは、自らの目標達成のためのトレーニングとは異なる方法で行ってしまったり、無理をしてケガをしまうケースも考えられます。
せっかく筋トレを行うのであれば、着実に目標に近づいていけるように、トレーニングの努力をしっかり成果に変えていきたいところです。
今回は初心者に向けて、筋トレを効果的に行うためにまず知っておくべき基本的なポイントをまとめてみました。
筋トレを行う際に押さえておくべきポイント
1.ターゲットとなる筋肉の基礎知識を頭に入れておく
筋トレを行う上で、鍛えたい筋肉の基本情報を把握しておくことはとても重要です。
鍛えたい筋肉がどの骨とどの骨を繋いでいるのか、筋線維の方向やその筋肉の収縮が体の動きにどのように影響するのかを把握しておくと、筋トレを行う際にもアプローチの行い方が変わります。
どのように体を動かせば、目的の筋肉が効果的に伸縮されるのかを理解することで、的確なトレーニングを行うことが可能となります。
正しいフォームを身につけるうえでは、必須な条件といえます。
トレーニングを始める前に、簡単にでも基本情報を頭に入れておきましょう。
2.ターゲットとなる筋肉を意識する
筋トレをするときは、鍛えている筋肉を意識することで効果が高まります。
どの筋肉を鍛えるためにどの種目を選び、目的の筋肉にしっかり負荷が乗っているか、目的の筋肉の収縮と伸長がしっかり行えているかを意識してトレーニングを行うようにしましょう。
3.正しいフォームで行う
フォームが崩れてしまうとターゲットとなる筋肉に効果的に負荷がかけられないばかりか、怪我の原因にもなりかねません。
はじめはフォームの習得に重きを置き、フォームが崩れてしまうような重量・回数は避けるようにしましょう。
4.複数の種目を組み合わせる
複数のトレーニング種目を組み合わせることによって、足りないところを補いバランスの取れた筋肉づくりを行うことができます。
例えば、ジムで胸をターゲットとしたトレーニングを行う場合、ベンチプレス、インクラインダンベルプレス、ペッグフライ、ケーブルクロスオーバーなど複数のトレーニングを組み合わせてメニューを作っていきます。
筋トレをはじめてすぐの場合は、自宅での自重トレーニングから始める方も多いと思います。
その場合でも胸をターゲットとするのであれば、ノーマルブッシュアップ(腕立て伏せ)、インクラインプッシュアップ、デクラインプッシュアップのように同じプッシュアップでもバリュエーションがあります。
複数のトレーニングを組み合わせて全体のバランスをとるようにするといいでしょう。
5.適正な回数を行う
トレーニングで同じ動作を繰り返す回数のことをレップといいます。
例えば、腕立て伏せを10回3セットするとき、10レップの3セットと表現します。
トレーニングの目的によって適正なレップ数は変わります。
目的 | 詳細 | レップ数 (重量・回数) |
筋力アップ | スピード・パワー・瞬発力をつけたい | 高負荷 1〜5回 |
筋肥大 | 筋肉量を増やしたい | 中負荷 6〜12回 |
筋持久力 | スタミナのある筋肉をつけたい | 低負荷 12回以上 |
例えば、スポーツ競技などで一瞬の強い力(最大出力)が必要というのであれば、高負荷1〜5回程度のレップ数で行うと効果的です。
筋肥大目的で迫力のある大きな身体にしたいと思うのであれば、中負荷で10回前後のレップ数で行うようにしましょう。
身体の引き締め(シェイプアップ)が目的であれば低負荷で15回以上を目標に行うようにするとよいでしょう。
また、1種目について3セット以上行うと効果的です。
6.適正な重量(負荷)を選択する
負荷に関しては、行うレップ数で限界となる重量を目安に設定します。
負荷が軽すぎると刺激が不足し、重すぎるとフォームを維持できずに怪我のリスクが高まります。
レップ数に合わせフォームが崩れない範囲の重量を選択しましょう。
7.徐々に高い強度でトレーニングを行うようにする
徐々に高い強度でトレーニングを行い、適応させていく方法のことを「プログレッシブオーバーロード:漸進性過負荷(ぜんしんせいかふか)の原則)」と言います。
徐々に使用重量やセット数の増加により強度(ボリューム)を増やすことで、継続的に筋肥大を目指す方法となります。
筋肥大を最適化し、トレーニングの停滞を避けるためには必要不可欠な条件です。
8.トレーニング種目順番を考えて行う
筋トレ種目の順番も重要です。
全身法で1回のトレーニングで全身を鍛えようとする場合は、まずは集中力と体力のあるうちにBIG3(ベンチプレス・スクワット・デットリフト)などのコンパウンド種目を活用して、胸、脚、背中のような高負荷を扱う大きい筋肉からトレーニングを行い、肩から腕といったように徐々に末梢へと部位を変えていくといいでしょう。
ただし、毎回のトレーニングで順番を完全に固定してしまうと、体力の消耗のため後半はトレーニング強度が落ちてくる可能性があり、後半に回した肩・腕への刺激が相対的に少なくなる可能性があります。
時々あえて順番を変えて、肩・腕のトレーニングを先に行うなど対策を練るといいでしょう。
分割法でターゲットの部位を決めている場合は、コンパウンド種目(多関節運動)からアイソレーション種目(単関節運動)の順番になるように順番を決めるといいでしょう。
コンパウンド種目(多関節運動)は多くの筋肉を使い高重量を扱う傾向があります。
集中力と体力のあるうちにコンパウンド種目を行うことで怪我をしにくくなります。
その後、アイソレーション種目を行いピンポイントで筋肉に負荷を与えて追い込んでいくといいでしょう。
例)ベンチプレス⇒ダンベルフライ、ショルダープレス⇒サイドレイズなど
腹筋はトレーニング中に姿勢を保つために使用するので先に鍛えると疲弊してしまい、姿勢が維持できなくなる恐れがあります。
腹筋はトレーニングの最後に回すようにしましょう。
9.休息をしっかり取る
筋肉は休息中に回復・成長します。
筋肉の回復にはおよそ48~72時間かかると言われています。
十分な休息時間をとらないままトレーニングを続けると、オーバートレーニングに至る可能性があり、筋力・筋量の低下を招きかねません。
同じ筋群を連日鍛えるのは控えた方が良いでしょう。
連日筋トレをする場合は、上半身の日・下半身の日というように、ターゲットを変えてトレーニングを行う分割法を取り入れる方法があります。
また、全身法で一つの筋肉に負荷を集中させずに全身の筋肉を鍛え、筋肉の回復を早くしてトレーニング頻度を上げるというテクニックもあります。
分割法・全身法については、いずれ解説したいと思いますが、トレーニングによってダメージを受けた筋肉が回復してから次のトレーニングを行うようにしましょう。
疲れや痛みなど体の異変を感じたら無理をせず休むようにしましょう。
10.栄養補給と水分摂取に注意する
トレーニングを行うと、通常と比べて多くのエネルギーを消費します。
また、筋肉を成長させるためには相当量の栄養が必要です。
タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルをバランスよく摂取しましょう。
また、トレーニング中は水分補給も忘れずに行いましょう。
まとめ
これらのポイントを踏まえて、自分の体調や目標に合わせたトレーニングプランを立てていきましょう。
過度なトレーニングはオーバートレーニングや怪我の原因となるため避けるべきです。
筋トレは無理のない範囲で継続することが大切です。
筋トレの効果を最大限に引き出すためには、適切なトレーニングと栄養補給、そして十分な休息が必要となります。
トレーニング以外の生活習慣も見直し、効果的にトレーニングの成果が得られるように努めましょう。
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