筋肥大に効果的なトレーニング量を数値化して管理しよう
「筋肉を成長させるためには、筋肉を限界まで追い込んで鍛える必要がある。そして、それを継続し、成長に合わせてトレーニングの強度を上げていかなければならない。」
これは多くの方が考えていることであり、決して間違いではありません。
では、トレーニング強度とは何でしょうか?
多くの方は「重量(ウエイト)」を思い浮かべるかもしれません。
確かに、筋肉の成長のためには、扱う重量を伸ばしていくことも重要な要素です。
しかし、筋肥大を目的とする場合、重量以外にもトレーニングの負荷を高めて筋肉の成長を促す ”重要な要素” があります。
それが「トレーニングボリューム」です。
トレーニングボリュームとは?
トレーニングボリュームとは、筋トレで行ったトレーニングの「仕事量」を数値化した指標のことです。
トレーニングボリュームには、いくつかの測り方があります。
代表的なものは次の通りです。
- 総挙上重量(重量 × 回数 × セット数)
- 総レップ数(合計の回数)
- セット数(有効なセット数)
実際のトレーニング現場では、「ボリューム=総挙上重量」を指すことが多いです。
一方で、筋肥大に関する研究では「総挙上重量」や「セット数」が指標としてよく使用されています。
そのため、トレーニングボリュームという言葉は、目的や文脈によって意味が少し異なる場合があります。
筋トレでのトレーニングボリュームは、一般的に「総挙上重量」を指すことが多い
総挙上重量(Total Volume) = 重量 × 回数 × セット数
例えば、
100kg のバーベルを使って、10回 の動作を 3セット 行う場合
総挙上重量(Total Volume)は
100kg × 10回 × 3セット = 3,000kg となります。
トレーニングボリュームは、筋肥大を促すうえで重要な要素のひとつです。
近年の研究では、「筋肉を限界まで追い込むこと」だけでなく、「適切なトレーニングボリュームを確保することが筋肉の成長に大きく関わる」と考えられるようになっています。
一般的に、「トレーニングボリュームが増えるほど筋肥大の効果が高まる傾向がある」ことが、多くの研究で示されています。
そのため、ボリュームを把握してトレーニング量を管理することが、筋力向上や筋肥大を効率よく進めるポイントになります。
筋トレの効果を最大化するためには、
トレーニングボリュームという指標を使い、トレーニング量を管理することが重要。
総挙上重量(Total Volume)の最大化
「そんなに細かく考えなくても、毎回限界までトレーニングしていれば自然とボリュームは大きくなるのでは?」と思う方もいるかもしれません。
確かに、毎回全力でトレーニングを行っていれば、ボリュームも自然と大きくなっていくでしょう。
しかし、重量・回数・セット数の設定を調整することで、さらに大きなトレーニングボリュームを確保できる場合もあります。

事例① 同じ重量でトレーニングする場合
例えば、ベンチプレス 100kgで10回がギリギリできる人 が、3セット行う場合を考えてみましょう。
毎回限界まで行う場合、多くの場合は 2セット目、3セット目になるにつれて回数が落ちていきます。
毎回限界まで行う場合
1セット目 100㎏ × 10回 = 1000kg
2セット目 100㎏ × 8回 = 800kg
3セット目 100㎏ × 5回= 500kg
合計ボリューム 2300kg
では、1セット目と2セット目を少し余裕を持って終え、3セット目で限界になるように調整した場合はどうでしょうか。
3セット同じ回数できるように調整した場合
1セット目 100㎏ × 8回= 800kg
2セット目 100㎏ × 8回= 800kg
3セット目 100㎏ × 8回 = 800kg
合計ボリューム 2400kg
この場合、後者の方が総挙上重量(Total Volume)は大きくなります。
このように、毎セット限界まで行うよりも、回数を調整した方がトレーニングボリュームが大きくなる場合があります。
事例② 同じ回数でトレーニングする場合
毎回限界までトレーニングを行う場合、同じ回数を続けるためには、多くの場合はセットごとに重量を落としていくことになります。
毎回限界まで行う場合
1セット目 100㎏ × 10回 = 1000kg
2セット目 90㎏ × 10回 = 900kg
3セット目 85㎏ × 10回 = 850kg
合計ボリューム 2750kg
では、最初から少し重量を落とし、3セット目で限界になるように調整した場合はどうでしょうか。
最初から少し重量を落とし、3セット同じ重量で行う場合
1セット目 95㎏ × 10回 = 950kg
2セット目 95㎏ × 10回 = 950kg
3セット目 95㎏ × 10回 = 950kg
合計ボリューム 2850kg
この場合も、後者の方が総挙上重量(Total Volume)は大きくなります。
つまり、最初から余裕を持った重量設定にすることで、結果的にトレーニングボリュームを大きくできる場合があるということです。
マラソンに例えると
序盤にハイペースで走ってしまい、スタミナが尽きてしまうと、中盤から終盤にかけて失速し、結果としてタイムが大きく落ちてしまいます。
一方で、最初から一定のペースを維持して走ると、最後まで安定した走りができ、結果として好タイムが出やすくなります。
トレーニングボリュームの考え方も、これに近いイメージです。
トレーニングボリュームを意識した負荷(回数・重量)の調整が重要
毎セット限界まで行うことも大切だが、重量や回数を調整してトレーニングを行った方が、結果的にトレーニングボリュームが大きくなる場合がある。
セット数を増やす意義
ここまでを簡単にまとめると、”総挙上重量を最大化するために余力の調整をしよう” という内容でした。
ここで勘のいい方は、お気づきかもしれません。
例えば、事例①の「同じ重量でトレーニングを行うパターン」では、余力を調整することで100kgの総挙上重量の増加に成功しました。
しかし、同じ重量・同じ回数のままさらに1セット追加できた場合、それだけで800kgの総挙上重量を追加することができます。
つまり、セット数の追加が総挙上重量に非常に大きな影響を与えることがわかります。
そのため重要なのは、
「同じセット数の中でどれだけボリュームを増やすか」ということ以上に、「いかに無理なくセット数を増やしていけるか」という点になりそうです。
筋疲労を抑えながら、有効で十分なトレーニングボリュームを確保し、継続的にセット数を増やしていくことが重要。

例えば、ベンチプレスの 10RMが100kg の場合を考えてみましょう。
毎回限界まで3セット行うと、疲労の影響でセットを重ねるごとに回数が減っていくことが多くなるでしょう。
毎回限界まで行った場合の例
1セット目 100㎏×10回=1000kg
2セット目 100㎏×9回=900kg
3セット目 100㎏×8回=800kg
合計ボリューム 2700kg
では、限界まで行わず、すべて7回で終わらせた場合はどうでしょうか?
余力を残して行った場合の例
1セット目 100㎏×7回=700kg
2セット目 100㎏×7回=700kg
3セット目 100㎏×7回=700kg
合計ボリューム 2100kg
限界まで行っていないため、トータルのボリュームは600kg減りました。
しかし、この時点ではまだ筋疲労も少なく、体力もある程度温存されている状態のはずです。
そのため、もう1セット追加できた場合
4セット目 100㎏×7回=700kg
合計ボリューム 2800kg
結果として、毎回限界まで行った3セットよりも、結果的にボリュームが100kg増えました。
4セット目が本当に限界だったかどうかは別として、負荷(重量・回数)を調整してトレーニングすることでセット数を増やし、結果的にトレーニングボリュームを増やせる可能性があります。
また、高頻度(週に複数回)で同じ部位をトレーニングする場合は、3セットで終了し、次回のトレーニングのために筋疲労を抑えておくという選択肢も取れます。
『同じセット数の中でどれだけボリュームを増やすか?』も大事だが、以下の2項目も重要
- セット数を追加する
筋疲労をできるだけ抑えながら、有効で十分なトレーニングボリュームを確保する。
そのうえで、さらに追加のセットを行える余裕を作る。 - 高頻度トレーニングの実施
十分なボリュームを確保したうえで、筋疲労をできるだけ少ない状態で1回のトレーニングを終える。
そうすることで回復を早め(回復期間を短くして)トレーニングを再開する(高頻度でトレーニングを行う)
トレーニングボリュームは「週単位」で管理しよう
トレーニングボリュームは週単位で管理する ことが推奨されています。
例えば、次の2つのトレーニングを比較してみましょう。
例1. ベンチプレス100㎏ × 10回 × 8セット × 週1回 = 8000kg/週
例2. ベンチプレス100㎏ × 10回 × 5セット × 週2回 = 10000kg/週
1日の総挙上重量で見ると、前者(例1)の方が多くなります。
しかし、週単位のトレーニングボリュームで考えると、後者(例2)の方が多くなります。
トレーニングボリュームの観点では、後者の方が筋肥大の効果は高くなる可能性があります。
また、1日に過剰な負荷を集中させると、いくつかのデメリットが生じる場合があります。
主なデメリットとしては、以下のような点が挙げられます。
- オーバートレーニングやケガのリスクが高まる
1日で同じ部位に過剰なトレーニングを行うと、オーバートレーニングやケガのリスクが高くなります。 - トレーニング効率が低下する
1日で過剰なトレーニングを行うと、通常より長い休養が必要となります。
身体的負荷が大きくなりすぎないように、1日の負荷を適度に抑え、短い間隔で同じ部位を再びトレーニングできるように調整することで、無理なく週単位のボリュームを増やすことができます。
実際に、Schoenfeld 2016 resistance training frequency meta-analysis などのメタ分析では、筋肥大を目的とする場合は同じ部位を週2回以上トレーニングする方が効果的である可能性が示されています。
ここまでの内容をまとめると、ポイントは次の通りです。
- 毎セット限界までトレーニングを行うのも大切だが、トレーニングボリュームが最大になるようにペースを調整する。
- 1週間に1回しかトレーニングできないほど過剰な負荷をかけるよりも、2日または3日に分けて週単位でトレーニングボリュームを最大化させる。
- オーバートレーニングを起こさない範囲で、週単位のセット数をどれだけ増やしていけるかがポイントとなる。
ボリューム理論が成立する条件
低負荷・高回数でトレーニングを行えば、より多くのボリュームを稼げるのではないかと思うかもしれません。
例えば、
ベンチプレス 100㎏ × 10回 × 5セット=5000kg
ベンチプレス 50㎏ × 20回 × 5セット= 5000kg
このように、トレーニングボリュームだけを見ると、どちらも同じになります。
しかし、筋肥大に適した回数や重量には、ある程度の目安があります。
一般的には、6〜12回程度のレップ数、中重量(1RMの65〜80%程度)が筋肥大に有効とされています。
筋肉は大きく分けて
- 速筋(白筋):瞬間的に大きな力を発揮する
- 遅筋(赤筋):持続的に力を発揮する
という2つのタイプがあります。
筋肥大や筋力向上に特に関わるのは、速筋(白筋)です。
低負荷・高回数のトレーニングでも筋肥大は起こりますが、主に筋持久力を高める遅筋向きのトレーニングになりやすく、同じボリュームでも筋肥大の効率は下がる傾向があります。
例外として、停滞期を乗り超えるために、普段とは違う刺激を与える目的であえて取り入れる場合には、有効な手段の一つとなる可能性があります。
筋力向上や筋肥大を目的とするトレーニングとして、常態的に取り入れるのには向いていないということになります。
筋肥大を目的とする場合は、適切な重量と回数の範囲内でボリュームを増やすことが前提となる
レップ数:6〜12回程度
重量:中重量(1RMの65〜80%程度)
の範囲を目安にトレーニングを行う。
RIRという指標
これまでの内容で、トレーニングボリュームを増やすためには、あえて余力を残してセットを終えるという方法が有効な場合があることを解説しました。
その際に使われる指標が RIR(Reps In Reserve) です。
RIRとは、直訳すると 「残しているレップ数」 という意味で、トレーニングのセット中にどれだけ余力を残しているかを示す指標です。
例えば、
10回が限界の重量(10RM)で8回行った場合、残している回数は 2回 となるため、「2RIR」 という表記になります。
0RIR = 限界まで
1RIR = あと1回できる
2RIR = あと2回できる 👈
3RIR = あと3回できる
RIRを活用することで、トレーニングのボリュームを確保しつつ、過度な筋疲労を防ぎやすくなります。
また、筋肥大を目指す場合、「1~3RIRの範囲でトレーニングを行うことが効果的」 とされています。
これは、限界の1〜3回手前でセットを終えることで、筋肉への刺激を確保しながらも過度な疲労を抑えやすくなるためです。
もちろん、すべてのセットで余力を残す必要はなく、終盤など場合によっては「限界まで行うセット(0RIR)」を取り入れるのもいいでしょう。
※RIRについては重要な指標のため、別の記事で詳しく解説させていただきたいと思います。
筋肥大を目的とする場合は、1~3RIR(限界の回数から1〜3回の余力を残す)の範囲でトレーニングを行うことが推奨される。
※ 場合によっては 限界まで行うセット(0RIR) を取り入れてもよい。
適正なトレーニングボリューム
筋トレにおける最適なトレーニングボリュームについては、現在も研究が続いており、完全な結論は出ていません。
トレーニング経験者を対象に、セット数と筋肥大の関係を調べた研究では、週45セット程度までは筋肥大効果が落ちることなく増加し続けたという報告もあります。
ただしこの研究では、週3回のトレーニングに分けて実施するなど、オーバートレーニングにならないように調整された条件で行われています。
一方で、1回のトレーニングに多くのセット数を集中させた場合、20セット前後で筋肥大効果がピークとなり、それ以上では効率が低下したという研究結果もあります。
これは、1回のトレーニングで過剰な疲労が発生し、オーバートレーニングに近い状態になった可能性があると考えられます。
また、筋トレにおける適切なトレーニングボリュームには、万人に当てはまる正解はありません。
筋肉の部位によっても最適なセット数は異なる可能性があります。
例えば、体の中でも大きな筋肉である大腿四頭筋と、比較的小さい上腕二頭筋では、最適なトレーニング量が異なる可能性があります。
他にも、個々のトレーニングの熟練度も考慮しなければいけません。
未経験者や初心者はいきなり多くのセット数をこなしてしまうと、オーバートレーニングの状態になりやすいといえます。
対して熟練者はトレーニングに対し耐性があるため、初心者ほど簡単にはオーバートレーニングには陥りません。
他にも年齢・性別・体格などでも最適なセット数は異なるでしょう。
体調不良や減量中などによる栄養状態の悪化、睡眠不足など生活リズムの崩れ、様々な要因でオーバートレーニングに達するボリュームの閾値は変化します。
このように考えると、ボリューム理論は「トレーニングボリュームとオーバートレーニングのバランス」ともいえます。
基本的にはトレーニングボリュームが増えるほど筋肥大効果は高まりますが、あるポイントを超えると疲労が蓄積し、トレーニング効果は逆に低下してしまいます。
そして、その境界は人によって異なるため、自分に合ったボリュームを調整していく必要があります。
一つの目安として、未経験者や初心者の場合、筋肥大を目的としたトレーニングでは1つの筋肉(部位)に対して複数の種目合わせて1週間で10~20セット、トレーニング頻度は可能であれば週2~3回に分けて行うとよいといわれています。
初心者の場合は、まずは負担の少ない週10セットを目安に始めて、慣れてきたら徐々にセット数を増やしていくことをおすすめします。
すでにトレーニングに取り組んでいる方は、現在のトレーニングボリュームを一度計算してみましょう。
筋肉が順調に成長している間は同じボリュームでも問題ありませんが、トレーニングに慣れてくると、同じ負荷では徐々に成長が鈍化していき、そのトレーニング強度以上の成長は望めなくなります。
そのタイミングが、トレーニングボリュームを見直す(増やす)ポイントといえます。
筋肉の成長に合わせてトレーニングボリュームも調整しながら、目標となるボリューム設定を行っていきましょう。
初心者は
1. 1つの筋肉(部位)に対して、複数の種目を合わせて週10セット程度を目安に始める
2. 可能であれば週2~3回に分けてトレーニングを行う
3. 慣れてきたら、徐々にセット数を増やしていく
経験者は
1. 現在のトレーニングボリューム(総挙上重量)を一度計算してみる
2. 成長が停滞しているようであれば、トレーニングボリュームを見直す
トレーニングボリューム理論の注意点
トレーニングボリューム理論を取り入れる際には、いくつか注意点もあります。
1. オーバートレーニングに気を付ける
基本的にはトレーニングボリュームが増えるほど筋肥大の効果も高まる傾向があります。
しかし、ボリュームばかりを追求して過剰なセット数を設定すると、オーバートレーニングに陥る可能性があります。
オーバートレーニングの状態になると、回復が追いつかなくなり、それ以上トレーニングを行っても筋肉の成長にとって逆効果になる場合があります。
筋肥大は、トレーニングによってダメージを受けた筋繊維が修復される過程でより強く太くなることで起こります。
そのため、適切なトレーニング強度・十分な栄養補給・適切な休息、この3つのバランスが非常に重要になります。
生活習慣、睡眠時間、食事内容(減量によるカロリー不足・タンパク質不足など)、トレーニング頻度、心身の疲労、ケガの有無など、様々な要因によりオーバートレーニングの閾値は変化します。
改善の余地があるものは改善を行うか、それらを考慮したうえで無理のないトレーニングボリュームを設定する必要があります。
2. トレーニングボリュームは段階的に増やしていく
ボリューム理論を意識するようになると、急激にセット数を増やしてしまう人もいます。
トレーニングボリュームは一度に大きく増やすのではなく、徐々に増やしていくことが重要です。
急激にセット数やトレーニング量を増やしてしまうと、強い筋肉痛・回復不足・ケガ・オーバートレーニングにつながる可能性があります。
そのため、ボリュームを増やす場合は、週2〜4セット程度を目安に少しずつ増やしていくといった方法がおすすめです。
トレーニングボリュームは、体の適応に合わせて段階的に増やしていくようにしましょう。
3. ボリュームに神経質になりすぎない
近年、筋肥大に対するトレーニングボリュームの重要性が注目されるようになっています。
これは確かに、筋肥大において重要な要素の一つです。
しかし、以前はインターバルを短く取り、筋肉の追い込みとオールアウトを重視するといったトレーニング方法が重要視されていた時期もありました。
トレーニング理論は研究の進歩によって、年々新しい考え方が提唱されています。
そのため、現在では「限界まで追い込むトレーニングは古臭い・時代遅れ」ともとれるような風潮すらあります。
しかし、ボリューム理論も決して限界まで追い込むトレーニングを否定しているわけではありません。
あくまで、トレーニングのペースを調整しながらボリュームを確保するという考え方です。
そのため、最終的にはしっかりと力を出し切れるトレーニング設定にしなければ効果の最大化は見込めません。
トレーニングボリュームも、筋トレの効果を高めるための数ある要素の一つと考えておくとよいでしょう。
また、適切なトレーニングボリュームについても、現在も研究が続いており、まだ議論の余地がある分野でもあります。
4. 正しいフォームで対象の筋肉に刺激を与える
トレーニングは、正しいフォームを意識することが非常に重要です。
フォームが乱れている状態では、対象となる筋肉に十分な刺激が入らないだけでなく、ケガのリスクも高くなります。
トレーニングボリュームを意識する際には、特に注意する必要があります。
フォームが崩れたままセット数や回数だけを増やしてしまうと、見かけ上のボリュームは増えていても、実際には筋肉に十分な刺激が与えられていない場合があります。
このような、筋肥大にあまり貢献しない無駄なトレーニング量は、「ジャンクボリューム(Junk Volume)」と呼ばれることがあります。
ボリューム理論は、対象となる筋肉に適切な負荷が与えられていることを前提とした考え方です。
そのため、まずは正しいフォームでトレーニングを行うことを意識し、しっかりと対象の筋肉に刺激を与えることを優先したうえで、必要に応じてトレーニングボリュームを調整していくようにしましょう。
トレーニングボリュームを増やすことだけに意識を向けるのではなく、1回1回のセットの質(トレーニングクオリティ)を高めることも重要です。
まとめ
トレーニングボリュームは、筋肥大を目指すうえで非常に重要な要素の一つです。
しかし、ボリュームを最大化するために、単純に毎セット限界まで追い込めばよいというわけではありません。
重要なのは、トータルのトレーニングボリュームが最大になるようにトレーニング全体のペースを調整することです。
そのためには、毎セット限界まで追い込むのではなく、適度に余力を残しながらセットを行い、必要に応じてセット数を追加したり、トレーニング頻度を高めたりすることで、週単位でのトレーニングボリュームを最大化していくことがポイントになります。
ただし、トレーニングボリュームは単純に増やせばよいわけではありません。
最適なボリュームは、トレーニング経験・体格・生活習慣などによって個人差があります。
一つの目安として、初心者の場合は一つの部位に対して複数の種目を合わせて週10セット程度から始めるとよいでしょう。
慣れてきたら、体の回復状況を確認しながら徐々にセット数を増やしていくことをおすすめします。
また、すでにトレーニングを継続している方で、
「最近筋肉の成長が感じられない」「成長速度が落ちてきた」と感じる場合は、現在のトレーニングボリュームを見直してみるのも一つの方法です。
ただし、ボリュームを増やしすぎるとオーバートレーニングに陥る可能性もあるため、回復状態や体調を確認しながら調整することが重要になります。
適切なボリューム管理を行いながら、正しいフォームでトレーニングを行うことで、筋肉の成長効率を高めることができます。
停滞期を感じている方や最近伸び悩んでいると感じている方は、現在のトレーニングボリュームを見直してみることが、現状を打破するきっかけになるかもしれません。

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